
就活中の学生です。就職先の選び方が分かりません。何を意識して選んだら良いのか教えて下さい。
結論、就職先の選び方は自分の理想の60〜70点の総合病院を受けることです。
その理由は下記の通りです。
- 100点の病院の求人は少ない
- 運要素が大きく、一発で内定するのは珍しい
- 就活の優先順位で行動できる
- 迷ったら総合病院に行く
- 違うなと思ったら2、3年で転職すれば良い
- 新卒で5つの施設の採用試験の受けた経験あり。
- 面接後の臨床工学技士長の意見あり。
臨床工学技士として働くうえで、就職先の選び方はとても重要です!
というのも、多くの人が定年まで臨床工学技士として働き続けるからです。
そして病院によって、臨床工学技士の働き方や業務内容は大きく異なります。
つまり、最初に入る病院が、そのまま一生のキャリアを左右する可能性もあるということ…
だからこそ、就職先は慎重に選びたいところです。
とはいえ、自分の希望がすべて叶う病院に入るのは、現実的にはなかなか難しいのが実情です。
なぜなら、そうした“理想的な病院”は他の人からも人気が高く、倍率も上がる傾向があるからです。
そこでこの記事では、臨床工学技士の就職先の選び方として、「60〜70点くらいの総合病院」を受けるのがオススメだよという考えを紹介します。
臨床工学技士の就職先の選び方は??


結論、就職先は理想の60〜70点の総合病院を選ぶことです。
その理由は、下記の通りです。
- 100点の病院の求人は少ない
- 運要素が大きく、一発で内定するのは珍しい
- 就活の優先順位で行動できる
- 迷ったら総合病院に行く
- 違うなと思ったら2、3年で転職すれば良い
それぞれ、解説します。
100点の病院の求人は少ない
結論、理想の病院を選ぶには選択肢(病院の数)が少なすぎます。
主に、就職先選びでは、下記を重視する人が多いと思います。
- 勤務場所
- やりたい業務
- 給料・休みなどの福利厚生
- 夜勤・オンコールなどの体制
- 人間関係など
例えばですが、Aさんが就職先を選ぶ際の希望です。
例)Aさんの場合
「福岡で働きたい」「心カテや心肺をやりたい」「福利厚生が充実していてほしい」「正規雇用が良い」
これらすべてを満たす病院って、正直ほとんどありません…
つまり、求人数がそもそも少なく、倍率も高いため、就職の難易度が高いのが現実です。
もちろん、「100点の理想的な病院を受けてはいけない」というわけではありません。
本気で入りたいと思える病院で、しっかり準備してきたなら、受かる可能性はゼロではありません。
ただし、確率的に見ればチャレンジ枠であることは理解しておく必要があります。
さらに、福利厚生が良い・さまざまな業務が経験できる病院は人気があり、倍率も高いです。
そして、臨床工学技士の就職活動では、暗黙の了解として、併願(複数応募)が禁止されている病院も多いため、「希望の病院の募集を待っていたら、他の良い病院の募集が終わっていた」ということにもなりかねません。
これが、臨床工学技士の就活で一番のネックだと思っています。
だからこそ、私は「自分の希望を60〜70%くらい満たしてくれる病院」を狙うのがオススメだと考えています。
運要素が大きく、一発で内定するのは珍しい
結論から言うと、臨床工学技士の就活は“運”の要素も大きく、一発で内定する人は少数派です。
というのも、臨床工学技士の採用枠は1〜2人のところが多く、倍率が高い傾向にあります。
自分の学力ややる気、人柄でアピールしても、病院が求める人物像とズレていれば不合格になることは普通にあります。
(※そんな病院は、こちらから願い下げです。)
また、面接は場数を踏むことで上達する部分も大きいため、就活生の多くは2〜3施設、あるいはそれ以上に落ちています。
(ちなみに私は5施設落ちました。)
さらに、前にも述べたように、臨床工学技士の就活は併願NGの病院も多いため、「募集を待っていたら他の良い病院のチャンスを逃す」という事態にもなりやすいです。
つまり、たとえ自分の理想にぴったりの“100点の病院”を受けたとしても、落ちるリスクは十分にあるということ。
だからこそ、私は“60〜70点の病院”を現実的な選択肢としておすすめしています。
また、就活では「自分にとって何を優先するのか」を明確にして行動することが、後悔しないポイントです。
就活の優先順位で行動できる。
結論、就活では優先順位を何にするかで、選ぶ病院の数が決まります。
先ほど述べたように、就活では下記の条件に優先順位をつけて行動する必要があります。
- 勤務場所
- やりたい業務
- 給料・休みなどの福利厚生
- 夜勤・オンコールなどの体制
- 人間関係など
ポイントは、1番に優先する条件で病院を選ぶことです。難しければ2番目の条件まで許容OK
優先する条件を減らすことで、受けることのできる病院数が増えます。



だったら、僕は心カテや心肺業務ができる病院が良いな。
できれば、福岡で、正規雇用で、福利厚生の良い病院が良い。
例えば、上記の方であれば、業務→勤務場所→雇用条件→福利厚生の順に優先していますね。
心カテや心肺のできる、福岡か九州にある病院から選ぶはずです。



でも、まだ病院実習も行ってないから、やりたい業務とか分からないし、自分が働くイメージが湧かないよ。何を優先的に考えたら良いか分からないよ…
上記のように悩んでいる人は、比較的多いと思います。
そんな方は、とりあえず透析+他の業務ができる総合病院に行くのをオススメします。
迷ったら総合病院に行く
結論、総合病院で色々な業務の経験を積みましょう。
その理由は、3つあります。
- 働く中で興味のある業務がみつかる。
- スキルと経験が身に付く。
- 転職活動で武器になる。
1番の理由は、実際に働く中で自分の興味のある業務・分野が分かります。
実際に経験しないと、どの業務がやりたいか分からないですよね。
そして、色んな業務に携わることで、力(経験・スキル)が身につきます。
この経験やスキルは、とても重要です。キャリアアップをしたいなら、お金よりも多く経験のできる病院に行くべきです。
大学病院や急性期病院では、貴重な経験・スキルが身に付きます。大学病院の非正規雇用でもOKです。



でも、働いてみて「なんか違うな」「私に合ってないな」とか思ったらどうしたら良いんですか??
そう思うのであれば、2・3年は辛抱して、転職をしましょう!
違うなと思ったら2、3年で転職すれば良い
結論、ここで100点の病院を探しましょう!
新卒で入職した病院が想像と違っていても、大丈夫です。
身につけたスキルと経験を強みに、転職をすれば良いからです。透析業務+他の業務(カテ・心肺・ope・ICU経験)があるとなお良いです。



何回も就職活動したくないよ。
同じ職場で働き続けたいよ…
このように思う方も多いかもしれませんが、新卒で就職した病院で定年まで働き続けることは半数程度です。


上記の表は、厚生労働省が発表する平成22〜23年の「看護職員就業状況等実態調査結果」です。
看護師の退職回数ですが、退職経験がない職員の割合は45.2%であり、半数以上の看護師が転職の経験があります。
医療職で性差や業務内容は異なりますが、同じ医療従事者として、参考になると思います。
また、働くにつれて、希望の条件も変わってくると思います。
- 結婚したので家族との時間をもっと増やしたい。
- 待機のない病院に行きたい。
- ライフワークバランスを大事にしたい。
つまり、働いていく中で、自分のライフプランや考えも変わってきます。
新卒で入職した病院が100点ではなくても、転職で100点の病院に行くことができます。
就職活動の進め方
実際に就職活動を進めていく流れは、ざっくりと下記の通りです。
- 求人情報を調べる
- 病院見学へ行く
- 履歴書を書く
- 面接の対策をする
求人情報の調べ方
新卒の求人の多くは、大学に直接きます。また、臨床工学技士会の求人ページや病院の公式サイトなども主な情報源です。
どうしても気になる病院は、自分から連絡して「病院見学へ行けますか?」と相談してみるのもアリです。



↑僕の同期は、実際に連絡していました!結局、求人は出なかったそうですが…
また、学校の就職担当や、卒業生の進路情報も非常に参考になります。
病院見学の重要性
多くの病院で見学が可能なので、応募前に見学へ行くことをオススメします!
職場の雰囲気など、実際に見学へ行かないと分からないことはたくさんあります。
また、見学時に積極的に質問をすることで、採用担当者に対して前向きな印象を与えることもできます。


履歴書のポイント
履歴書では、その病院を志望する動機を熱意が伝わるようしっかりと記入しましょう!
そして、手書きで履歴書を書く際は、丁寧で読みやすい字を心掛けましょう!
また、志望動機以外にも自分PRなど記入することもあります。
自己分析をしっかりと行い、自身の「強み・弱み」をしっかりと理解しましょう!
自己分析を自分で考えるのが難しい方は、ミイダスのコンピテンシー診断がオススメです!
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※登録後に無料で診断できます。
面接対策のポイント
面接では、「なぜ当院を志望するのか?」「キャリアプラン」などが問われることが多いです。
自分の言葉で具体的に説明できるよう、事前に準備しておきましょう。
また、面接の最後に逆質問の時間を用意している病院も多いので、しっかりと対策しておきましょう!
臨床工学技士の主な就職先
臨床工学技士が、主に就職する先は下記の4つです!
- 総合病院
- 透析クリニック
- 医療機器メーカー
- 教育・研究機関
総合病院
臨床工学技士の多くは、総合病院や透析クリニックで勤務しています。
病院にもよりますが、総合病院では様々なスキル・経験を身に付けることができます。
- 血液浄化(透析)業務
- 人工呼吸器の管理
- 心臓カテーテル検査(心カテ)業務
- 手術室での機器操作・補助(人工心肺など)
- ME機器管理(医療機器の点検・貸出)
- 内視鏡機器の管理や操作補助
当直や夜勤・オンコール(夜間呼び出し対応)がある病院が多く、身体的に負担に感じることも多いかも知れません。
ただ、症例や現場経験を重ねてステップアップしたい人にオススメです!



個人的には、迷ったら「総合病院(急性期)」へ行くのがお勧めです!
透析クリニック
病棟などはなく、外来患者の透析をメインに行う施設です。
基本的に、透析業務のみなので業務の幅は狭く、残業も比較的少なめで、ワークライフバランスも良い傾向にあります。
また、早番や遅番のみのクリニックも多く、夜勤などの身体的な負担が少ないことが特徴です。
医療機器メーカー
臨床工学技士の知識や経験は、医療機器メーカーの営業職でも重宝されます。
- 医療機器の開発や品質管理
- 製品の導入支援、保守・トラブル対応
- 医療従事者への製品説明や勉強会サポート
新卒から、医療機器メーカーへ行く方はあまり見かけませんが、転職で臨床経験のある臨床工学技士は、メーカー側から高く評価されやすいそうです。
理由は、製品説明、トラブル対応、現場での実用性などを理解しているからだそうです!!



僕の友人も「臨床経験を積んだらメーカーへ行きたい」と話しており、実際にそのようなキャリアチェンジをした方も多いです。
教育・研究機関
臨床工学技士として大学を卒業後、そのまま大学院へ進み、博士課程を修了後、臨床工学技士を養成する専門学校や大学などで講師として働くケースもあります。
しかし最近では、臨床工学技士養成校へ入学する人数も減ってきており、閉校している大学もあります。
まとめ


今回は、『【新卒】臨床工学技士の就職先の選び方を徹底解説』というテーマで、解説しました。
結論、就職先の選び方は自分の理想の60〜70点の総合病院を受けることです。
理由は、下記の通りです。
- 100点の病院の求人は少ない
- 運要素が大きく、一発で内定するのは珍しい
- 就活の優先順位で行動できる
- 迷ったら総合病院に行く
- 違うなと思ったら2、3年で転職すれば良い
まずは「スキルや経験を積むぞ!」という気持ちで就活を始めましょう!
理想の職場を求める気持ちも大事ですが、「まずは経験を身に付ける」という意識で動くことで、長いキャリアのスタートをより良いものにできます。
また、就活中は予定通りに進まないことや、思うような結果が出ないこともあると思います。不安やストレスを感じる場面もあるかもしれません。
でも、ここで諦めないことが何より大切です!
踏ん張った分だけ、後からその努力は報われます。
やれることから、少しずつ動き出しましょう!
もし「ここ気になるな」と思う病院があれば、可能な限り見学に行くことをおすすめします!


また、就活と合わせて「国家試験」の勉強も同時並行で行う必要があります。国家試験に受からないと、臨床工学技士として働けないので、意味がありません…


もし、就活までに時間のある学生さんは、次のことを意識しておくと就活がスムーズになります。
- 自分が将来やりたい業務を明確にする
- その業務を行っている病院をリサーチする
- 過去の卒業生がどこの病院に就職したかを調べる
卒業生の評価が高ければ、「この大学の学生は優秀だ」と思ってもらえ、同じ大学からの採用が有利になるケースもあります。
就活では、今できることを一つずつ進めて、自分に合った職場を見つけましょう!
というわけで、今回は以上です!
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