医療従事者です。心電図検定1級を受験しようか悩んでます。難易度や合格率、オススメの参考書があれば教えてほしいです。
こんな疑問を解決します。
まず、この記事の結論です。
- 難易度は臨床でも高度な判読力を必要とするレベル
- 循環器に精通した医療従事者向けの試験
- 試験対策には公式問題集・参考書・YouTubeがオススメ
記事の内容
- 心電図検定1級の難易度・合格率とは?
- 合格するための勉強法
- よくある質問
記事の信頼性
- 大学在学中(3年次)に心電図検定3級に合格。
- 臨床工学技士として、総合病院に勤務中。
この記事を書いている僕は、社会人3年目の臨床工学技士です。
今回は、『心電図検定1級の難易度はどのくらい?オススメの参考書は?』というテーマで、解説していきます。
結論、合格するなら参考書と問題集での勉強法が最適です!
心電図検定1級は、激ムズです。僕は取得していませんが、職場の先輩や友人から、難しいとの声を多く聞きます。
ですが、勉強方法は心電図検定の2〜4級と同じく、参考書や問題集を使用することで、合格が狙えます。
この記事では、心電図検定の難易度や合格率、オススメの参考書まで、解説していきたいと思います。
では、いきましょう( ゚д゚)
心電図検定どの級から受けようかなぁ〜
心電図検定の各級の難易度が知りたい方は下記から、どうぞ!
【2級】心電図検定2級の難易度はどのくらい?オススメの参考書は?
【3級】心電図検定3級は難しいの?学生でも合格する勉強方法
【4級】心電図検定4級って難しい?合格するための必勝法!
心電図検定1級の難易度・合格率とは?
まずは、心電図検定1級の試験概要です。
合格するためには、まずは試験の情報について詳しく知りましょう!
試験情報は、下記の通りです。
- 難易度・問題の目安
- 合格率
- 試験概要
- 出題傾向
それでは、順に詳しく解説していきます!
難易度・問題の目安
心電図検定1級のレベルと問題の目安は、日本不整脈心電学会にて、下記のように述べられています。
レベル:「心電図の高度な判読力を有するもの」(主な対象者:循環器専門医、心電図に深く精通したメディカルプロフェッショナル)
問題の目安:心電図のエキスパートを目指す方々を対象とした12誘導心電図の読影です。基本的な心電図所見はもちろん、患者さんの状態・疾患・病態から起こり得る変化について問う問題も多く含まれます。疾患に関する知識も合わせて勉強していきましょう。例)心電図所見から冠動脈の狭窄部位を推定する、など
日本不整脈心電学会
心電図検定1級の対象者は、循環器専門医の専門医です。
実際に受験した方に聞いた印象は、心電図を見るだけでなく、臨床症状や自覚症状などを踏まえた問題が多く、心電図の判別が難しいそうです。
浅く広く勉強するだけでは合格は難しい試験です。
ちなみに、心電図検定3級は比較的、浅く広く勉強することで合格が狙えます。詳しくは、『心電図検定3級は難しいの?学生でも合格する勉強方法』で、解説しています。
合格率
合格率は、下記の通りです。
心電図検定1級の合格率は、おおよそ50%程度です。
過去の試験の合格率は以下の通りです。
第9回(2023年度):50.9%
第8回(2022年度):54.7%
第7回(2021年度):54.5%
第6回(2020年度):54.5%
第5回(2019年度):確認できず不明
第4回(2018年度):51.2%
第3回(2017年度):57.2%
第2回(2016年度):55.3%
第1回(2015年度):53.4%
合格率は、横ばいでしたが、昨年(2023年)はかなり下がっています。
また、心電図検定は、試験終了後に問題用紙を回収されますので、答え合わせをすることができません!
ですので、合格通知がくるまでは、自分が何点取れたか分かりません。←合格通知には、点数が記載してあります。
その年の難易度や受験した人数で、50%前後の合格率になる点数を合格点にしているようです。
50%なので、2人に1人は不合格になる厳しい試験と言えますね( ;∀;)
試験概要
心電図検定1級は、毎年1回開催されています。
毎年、12月中旬頃(土曜or日曜)に開催。
第5回(2019年度)以前は、8月下旬頃に試験が開催されていました。ですが、新型コロナウイルスの影響により、第6回(2020年度)が1月に延期となったことから、試験が冬頃に変更になりました。
ちなみに、心電図検定1級〜4級まで、どの級も併願はできません。
全級(1〜4級)併願受験はできない。
また、受験資格は特にありません。何級からでも受験できます。
心電図に興味があれば、誰でも受検が可能。
試験会場は毎年おおよそ7会場あります。仙台、埼玉、東京、名古屋、京都、神戸、福岡など(会場によっては、全ての級を実施している訳ではありません。)
各試験会場の座席数は限られています。早めに申し込みましょう!
会場まで新幹線を利用するなら、自宅にチケットが届く「とどきっぷ」がオススメ!
>>とどきっぷでチケット購入!
検定料は10,000円(税込)
検定級が上がるごとに検定料は高くなります。
その他の、詳しい情報は公式HPをチェック!
問題形式
心電図検定1級の問題形式は以下の通りです。
出題形式:5肢択一式のマークシート(5肢択二式も数問ある)
問題数:50問
試験時間:90分程度
50問に対して試験時間は90分ですので、1問に費やす時間はおおよそ1分程度です。
分からない問題で悩むよりも、解ける問題から解いていくことが合格の鍵です!
時間配分を意識して、試験に挑みましょう!
時間配分に関しては、次の章で解説する勉強方法で、詳しく解説していきます!
心電図検定1級に合格するための勉強法
それでは、続いて勉強方法について解説していきます!!
結論、合格するためには、問題集と参考書が必要です。
これらを使用し、繰り返し勉強することで、合格が狙えます。
下記が、合格までの勉強方法です。
- 公式問題集・参考書の購入
- 問題集で繰り返し、問題を解く。
- 解説で不十分な部分を参考書で補い理解する。
- YouTubeで学習する。
基本的に、まずは公式問題集を繰り返し解きましょう。そして、分からない所は、参考書を使用して知識を補っていきましょう!
毎日、コツコツと知識を増やすことで合格が狙えます!
では、順に詳しく解説していきます!
おすすめの問題集
結論、心電図検定1級におすすめの問題集は3冊あります。
- 判読ER心電図: 実際の症例で鍛える (Ⅰ(基本編))
- 判読ER心電図: 実際の症例で鍛える (Ⅱ(応用編))
それぞれ解説します。
心電図検定の公式学会が出版している問題集として、心電図検定公式問題集があります。
コチラの問題集は、心電図検定1級レベルの問題としては簡単なため、あまりオススメしていません。ですが、試験の出題形式などに慣れたいという方は、解いてみるのもアリです!
講義+試験対策模擬問題100問 心電図マイスターを目指す基礎力grade up講座
結論、心電図検定1級合格者がオススメする1冊です。
・心電図検定1級に特化した問題集
・検定試験の出題形式に準じた想定問題が100問
・Youtubeで無料動画が視聴できる
YouTubeで無料動画も視聴できます。
この本の著者はYouTubeチャンネルも開設されています。
「心電図マイスターチャンネル」では分かりやすく心電図を学べます!
この本と合わせて学習するのがオススメです!
>>心電図マイスターチャンネルで動画を視聴する
判読ER心電図: 実際の症例で鍛える (Ⅰ(基本編)) ・(Ⅱ(応用編))
結論、心電図判読能力が鍛えられる応用問題集です。
オススメする理由はコチラです!
・基礎から応用まで幅広い難易度の問題が約200問
・選択肢がないので、心電図波形を理解していないと解けない
・問題に慣れたい人にオススメ
・心電図検定1級〜2級レベルの問題集
購入した方からの意見は、こんな感じです。選択肢がないので、試験問題よりも難しいかもしれません。
ですが、心電図の判読能力はかなり向上します!
応用編では基礎編に比べて、稀なケースが含まれています!
・WPW症候群を伴うAF
・低CaによるQT延長
・ジギタリス中毒によるMAT など
続いて、オススメの参考書を解説します。
おすすめの参考書
結論、おすすめの参考書は3冊あります。
- レジデントのためのこれだけ心電図
- 心電図の読み方パーフェクトマニュアル―理論と波形パターンで徹底トレーニング!
- 実力心電図: 「読める」のその先へ
それぞれ解説します。
レジデントのためのこれだけ心電図
結論、心電図の基礎から学びたい方にオススメ!
心電図検定の合格者が最もおすすめする参考書です!
私が、おすすめする理由は下記の通りです!
- 読みやすく、理解しやすく挫折しにくい。
- 基礎知識があれば、1〜2時間で読み終わる。
- 心電図検定の参考書と呼ぶべき本
私も、学生の頃にこの参考書を使用しました!とても理解しやすくまとめられており、読んでいて苦ではなかったです。短期間で効率的な学習をするならこの本がベストです。
購入者の方のレビューは以下の通りです!
皆さん、心電図検定のために購入し、とても分かりやすいとの声が多いです。
ただ、心電図の基礎的な解説が多いので、『もう少し応用的な波形の解説が欲しい!』と考える方は、下記の本がオススメです。
心電図の読み方パーフェクトマニュアル―理論と波形パターンで徹底トレーニング!
結論、基礎から応用まで一冊でマスターできる。
私が、おすすめする理由は下記の通りです!
- 基礎から応用的な波形まで網羅されている。
- 総ページが366Pと多く、辞書代わりとして使用できる。
- 心電図検定の参考書と呼ぶべき本
この参考書1冊で、ほとんど全ての心電図波形が解説されています。
購入者の方のレビューは以下の通りです!
皆さん、心電図検定のために購入し、好評です。
ただ、値段が割高なことがネックですね。
実力心電図: 「読める」のその先へ
結論、心電図検定の公式学会が出版している参考書
私が、おすすめする理由は下記の通りです!
- 心電図検定の公式学会が出版している参考書
- 心電図検定の参考書と呼ぶべき本
- 判読のポイント、発生のメカニズムが理解しやすい。
購入者の方のレビューは以下の通りです!
上記、3つの参考書をご紹介しました!
自分の知識レベルに合わせた参考書を購入するのがオススメです!
おすすめのYouTube動画
結論、無料でスキマ時間を活用して学習できます。
Youtube学習するメリットはコチラです。
- 隙間時間や移動中にスマホ学習できる。
- 本番を想定して学習できる。
- 解説が分かりやすい。
移動時間にサクッと動画を見れるので、学習効率が大幅アップします⤴️
そして、私がおすすめするYouTubeの学習サイトさんは、「心電図マイスターチャンネル」さんと「心電図検定対策講座」さんです。
心電図マイスターチャンネル
『心電図マイスターを目指す基礎力grade up講座』の著者が行っているYouTubeチャンネル。
「心電図マイスターチャンネル」では分かりやすく心電図を学べます!
本と合わせて学習するのがオススメです!
>>心電図マイスターチャンネルで動画を視聴する
こちらの動画では、実際に試験に出た問題を復元して解説してくれます。
試験に出題された心電図波形も似た波形を用意してくれるので、分かりやすいです。
心電図検定対策講座
「心電図検定対策講座」さんでは、時間配分を意識して問題を解くことができます。
実際の試験本番を想定した問題を解くことができます!
>>心電図検定対策講座で動画を視聴する
コチラの動画では、試験本番を想定して学習ができます。
動画の流れ
症例問題1問出題→解答時間1分→解説
50問75分のペースで試験を行う
心電図検定1級の試験本番では、1問に費やす時間はおおよそ1分です。
『時間配分を意識して学習したい!』『本番前に腕試しがしたい!』という方にオススメです!
YouTubeも活用して、心電図検定に合格できるよう頑張ってください!
よくある質問
- Qどのような職種の人が受験していますか?
- A
医師、看護師、臨床検査技師、救急救命士など、心電図の読解が必要な医療従事者が多く受験しています。
- Qどれくらいの勉強時間が必要ですか?
- A
元々の心電図の知識で個人差はありますが、60〜100時間程度は必要です。毎日2〜3時間の学習を3ヶ月続けます。※あくまでも目安なので、それ以上の学習が必要な方もいます。
- Q試験に必要な持ち物は何ですか?
- A
受験票、筆記用具、腕時計、マスク(感染対策で必要な場合もある)などが必要です。また、ディバイダーや定規の使用は認められています。
ディバイダーとは??
心電図の波形解析や測定時に用いられる「コンパス状の器具」です。心電図の波形の幅(R-R間隔やP-Q間隔など)を正確に測定し、心拍数や波形異常を正確かつ簡略的に診断するためのツールです。
\\心電図検定受験者におすすめのディバイダーはコチラ//
まとめ
今回は、『心電図検定1級の難易度はどのくらい?オススメの参考書は?』というテーマで、解説していきました。
今回の記事の結論は、下記の通りです。
- 難易度は臨床でも高度な判読力を必要とするレベル
- 循環器に精通した医療従事者向けの試験
- 試験対策には公式問題集・参考書・YouTubeがオススメ
心電図検定1級はかなり難しい試験です…
心電図の波形を正確に読み解くだけでなく、複雑な症例にも対応できる高度な知識と実践力が求められます。
しかし、これは絶対に合格できない試験ではありません!
しっかりとした学習計画と継続的な努力を積み重ねれば、必ず合格を手にすることができます。
自分の努力次第で合格は可能です!
仕事をしながら勉強時間を確保するのは大変ですが、合格すれば大きな自信を得ることができ、日常の業務でも大いに役立つスキルになるはずです。
というわけで、今回はこのへんで!
心電図検定1級に挑戦される方、応援しています!
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